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(2)
少し会話したので落ち着けたものの、イイところを刺激され続けた私の身体は既に崖っぷちで、彼のキスひとつであっという間に暴走を初めてしまう。
もうダメ、もう我慢できない、と身の内を暴れ回る衝動に飲み込まれ、早く触ってと懇願した。
質量を欲して開閉を始めた後穴に彼の指が三本潜り込むと、強い圧迫感に快感が駆け抜けてきゅうきゅうと締め付け喘いでしまう。
「ああ、凄いよエル、だんだんここ、パクパクして……」
指の感触に期待が高まって、もうまともに会話も出来ない。濡れた音を立てて抜き差しされるのに、気持ちよくて下肢がとろけてしまいそうだ。
「もう大丈夫かな?ああもう四本も入ってる。中熱くてとろとろで……もういい?もう我慢できないよ、ねえエル……」
欲情に掠れる声が心地良い。限界を訴える彼に必死で頷いて先を促す。
欲しい、欲しい。早くひとつになりたい。
「らいと、くん……」
腕を伸ばして首に絡みつける。視線を合わせて頷けば、
「ありがとうエル……いくよ」
と彼も頷いて切っ先をあてがった。
ちゅぷと粘着質な音の後に、ず、ず、と粘膜の擦れる衝撃が全身を襲う。
「――――っ」
えも言われぬ感触にぶるっと震えたけれど、入念に解されただけあって痛みは伴わなかった。
「流石に……きっついな」
苦笑する整った顔に、汗の玉が浮かんでいる。みっちりと道を塞いだ肉と、ギチギチに食い込んだ粘膜に「っ、キツ……」と月くんが漏らしたけれど、時間をかけて止まっては進む内にかなりの容積が収まった。
内臓を押し上げられる感覚に思わず呻く。
「大丈夫?もうちょっと進んでいい?」
すかさず気遣ってくれる優しさに安堵を覚えて懸命に頷く。
「だ、いじょぶ、ですから、もう奥に」
「エル……」
「らいと、くん。きて」
必死に紡いだ言葉に汗だくの彼が笑み返す。
「……じゃぁいくよ?」
こくこく首を振ると同時、
「エル……っ」
「ぁ……!らい、とくっ……!」
私の名を呼んだ彼のががつんと奥に行き当たり、長大なそれの全部が私の中に収まった。
「……ん、大丈夫?馴染むまで待とうか」
「は、い」
じっとしているだけで何ともいえない感覚に汗が滲んでくる。汗に滑る肌に手を這わせ、互いにしっかり抱き締め合う。呼吸を荒げながら必死で酸素を求め、それでも互いを離すまいとしがみついているなんて、セックスというのはこんなにもどこもかしこも重なって、くっついて、すり合わせるものだったなんて、性器を触れ合わせる行為だとばかり思っていたが認識が甘かった。触れている場所から肌が解けて無くなって、心まで丸裸にされていくような気がする。こんなにも無防備で恐ろしい行為なら、他の誰ともする気になんてなれやしない。私の全てを知って尚、私を愛していると言って愛おしみ慈しんでくれるこの弟ならばこそだ。
生まれて育つまでの長い長い時を経て漸く一つになっているんだと思ったら、ひどく嬉しくて幸せでなんだか泣き出してしまいそうだった。
そう思っているのは私だけでは無いようで、のぞき込んだ月くんの琥珀色の瞳にもうっすらと涙の膜が張っている。とても綺麗な宝物の様な気がして、零してしまうのが勿体なくて思わず唇を寄せる。
潤んだ自分の目に赤面して年相応の顔で「見ないでよ」と仏頂面を作り、それで私たちはくすくすと笑いあった。
それなりの時間をかけて抱き締めあいキスをして、境目が解らなくなるほど触れ合って。漸く馴染んだ体温にほっと肩の力を抜いてみれば、わずかに動いた彼の摩擦にぞくんと肌が粟だった。
「……ぁ?」
走り抜けた感覚を掴みきれず小首を傾げる。
どうしたの?と聞いてくる彼の声が鼓膜を振るわせ、またそこからぞくぞくと堪らない疼きが駆け抜ける。淡い快感は腰の奥にたまっていき、彼をくわえ込むそこがきゅううと管を狭める。
「エ、ル……っ」
締め付けてしまったせいで目の前の美貌が美しく歪み、煽られた欲を伝えてくる。お返しと言わんばかりにずずと揺らされて、すっかり気を抜いていた私の喉からあられもない嬌声が漏れる。
「ふうん、もう良さそうだね」
にやと笑う彼の顔は、さっきの拗ねた幼さなど無かったかのようにすましていて、ギラギラと獰猛だ。何か言う間もなく再び奥を擦られて「ふぁっ!」と叫んで仰け反ってしまった。
彼の形を覚えた内壁が熱塊を締め付け、反発を忘れて引きずり込む。じわじわと熱くなってくる奥の肉は、覚え立てのあの気持ちのいい摩擦を欲しがってざわざわ蠢いている。
散々いじられた指の感触より圧倒的に体積の大きいもので貫かれて、触れ合う面積の広さに粘膜がざわめいている。
ああ、これで思い切り擦られたらどうなってしまうのだろう、と思ったら堪らない気持ちになり、こらえ性も無く喉が鳴る。
「あ、の、月くん」
意地悪に翻弄してくる彼の動きに苛まれつつ、もうどうしようもなくて腰に足を絡めて奥に誘う。
「ん、もういい?大丈夫?」
くす、と笑む彼は私がどんな状態なのか想像できているようで。「はい」と掠れた声で強請るように告げたら、「やらしい声でてるもんね」と楽しそうに揶揄された。
何度か啄むようなキスの後に深く舌を絡めあい、唾液を交換しながらじりじりと揺れる。
からかうような素振りを見せてもそこは慎重で優しい彼のこと、動くよと低く告げてからもいきなり激しくしたりはせずに、ゆっくりと反応を見ながら動いてくれる。
擦れた場所から痺れるような快楽が広がり、それを与えてくれるのが月くんだという事もあって、今までに感じたこともない安心感の中、私は存分に声を上げた。
「ぁ……あ」
私と彼の繋がっている部分から、ぐ、ぐぐ、ぐちゅ、ぐぱ、と、ひどく淫らな音がひっきりなしに聞こえてくる。
「ああぁ……あ、ふうう、うン、ん……っ」
恥ずかしく思っていたのはさっきまでの事で、今はそこから発生するとてつもない快楽に夢中になっている。憚りもせず喘ぎをあげて、辛うじて理性をつないでくれる目の前の身体に爪を立てる。
「ああ……凄いエル。こんなのって……」
卑猥な音を立てて穿つ彼の声が、聞くだに蕩けてしまいそうな位にいやらしい。
根底から覆されそうな驚異的な愉悦に、慄きながらものめり込んでいるのは私だけでは無いようだ。
初めての経験がこんなに好かったら、これからの私たちは一体どうなってしまうのだろう。
耳から吹き込まれる甘い声に私の中が収縮して、それで彼のがまた大きくなって、体積を増した彼のに私がもっと溺れていって、感じた私の中で彼が更に気持ちよくなって……。無限にも思える循環に恍惚となる。
「ふぁ、あああっ、ああ、あっ」
いつも冷静さを失わない私たちの中から徐々に客観性が失われていって、今まで見えていたはずの俯瞰からの世界が遠のいていって、
「あ、だめ、だ。止まらなくっ」
触れている場所の感覚しか解らない私たちは、既に細胞のひとつひとつまでバラバラに崩れて溶けてしまいそう。
収まらないほど膨張した彼の欲が余すことなく中を擦り上げ、悶えるほど感じた場所がまた鋭く強く刺激される。
「あ!ああ!アッ!そ、そこ!また、ダメ、ああ!」
「ん、ここ?凄い、当たるとぎゅうって締まって」
びくびくと痙攣しながら仰け反るのに、彼が執拗にそこを責める。
ダメだ、ダメ、駄目。そんなにされたらもうおかしくなってしまう。
「あ あ。んあっ!う、んんんっ!ん く、ン!」
カサの部分でひっかけるようにすり潰されて、気持ちのいい場所が壊れそうな程感じてしまう。
「あ、凄いよエルっ、ああ、これ、やば……」
ねじ込んでくる月くんの声も一段と切羽詰まり、猛然と速度を上げる抽送に意識がぶれて追い付かなくなって。
ぐ、ぐぱ、ぐぱ、ぱん、ぱん、じゅ、ずぱ、ぬぱ、と、破裂しそうに響く猥音に耳も意識も犯されて、意識と理性とが崩れていってもう感覚と感情と彼のことしか解らない。
「ああ、イイよエル!」
「ヒァ、あっ! らいと、くん!だめ ぁ、おしり、壊れっ……んン……!」
畳みかけてくる彼に必死で声を上げてみても、もう自分でもどうしたいのかなんて解らない。
「エル、エル……!」
もう、今は。
「ぁ、あああっ!ぁん!んん!ン、い、イイ、らいとく、ん、イイ!いい……っ!ぅあ、あああ、だ、め、また……!イ、く!も、達くっ……!」
このまま彼と墜落したい。
「エル、すご……締まって、あ、もう、僕も……!」
「あ、い、く……うぁ……!ああ、も、……あ、あ……月く、」
びく、びくっ、と何度か視界がひきつったようにブレたと思うと、突き込まれる彼のに押し出されるように絶叫が迸る。
「え、ル……!」
愛しい彼に呼ばれるのを感じつつ、音にならない悲鳴は呼気だけを揺らして。
「僕の……!」
「ッ……――――!!!」
強く温かい腕の中、世界が白くスパークした。
「ああ、なんか夢みたいだ」
恐るべき初体験を経験した私たちは、ふわふわとした感覚のままベッドの上で絡まり合っていた。
几帳面な彼のベッドとしてはきっと初の“掛け布団落下状態”だったが、汗と精液でどろどろのシーツの上に被せるのも気が引ける。
かといって今は新しいものに換えるほどの体力も残っていない。
仕方なくどろどろのシーツの端をめくり上げ、汗に冷える身体を包み込むと、苦笑した月くんがそれごと私を抱き締めてくれた。
彼の香りのするベッドで彼の温度に包まれながらぬくぬくと微睡んでいると、今まで覚えたこともなかった安堵と幸福がひたひたとうち寄せてくる。
「エルが僕の腕の中にいるなんて」
「夢じゃありませんよ」
何度も零す呟きを柔らかく否定する。
「うん、そうだね。でもずっとこうしたかったから」
やっぱり夢みたいだと彼が笑う。
安らぎの波に浸りながらぽつぽつと交わされる会話が心地いい。
「あの、さ。どうだった?してみて。辛くなかった?」
解っているくせに頬を赤らめてそんな事を聞いてくる。こう言うところがやはりまだ子供っぽくて、だからこそ余計に愛おしい。
「良かったですよ、とても。もう知らなかった頃には戻れそうもありません。……またしてくれるんでしょう?責任取ってくれますよね?」
肌をなぞる指に手を重ねると、とても嬉しそうに笑んで頷いた。
「エルがそう言ってくれなかったらどうしようって思ってた」
ちゅ、ちゅと額や瞼にキスをくれながら、次はもっと気持ちよくしてあげるからと囁いてくる。気持ちいいのはありがたいことだけれど、これ以上となると少し恐ろしい。既にがくがくになってしまった腰の奥のぬめる感触に文句を付けた。
「そう言えばゴムあるって言いながら中に出しましたね?どうするんですこれ、おなか痛くなりそうです」
全く怒っていないのに頬を膨らませてみる。
「はは、ごめんごめん。後でお風呂で出してあげるよ。だけど今日は初夜みたいなものじゃない?せっかくだしって思って」
悪びれず膨れた頬をつついてくる彼の言葉に気がついて真顔になる。
「……初……」
「あれ、違った?僕はエルがやっとお嫁さんになってくれたって喜んでたんだけど」
にこりと笑う彼は相変わらずとても綺麗な目の色をしていて、なんだか吸い込まれてしまいそうだ。
「月くん、覚えて……?」
「当然だろ?エルのは記憶力凄いだけかもしれないけどさ、僕には一生忘れられない大事な思い出なんだから」
透き通った琥珀色の瞳の奥で、見つめられて動けなくなった私がぼんやりと結像している。頬を撫でる指先を温かく感じて、胸の奥までほわりと暖まる。月くんはこうして私に体温をくれる。いつも、いつも。
「思い出すとやっぱりドキドキするんだよね。エルが約束してくれたとき。エルは約束破ったこともないし、出来ないことは約束しないだろ?だから大人になったら叶うんだって思えてさ」
大切で眩しいものを思い起こすように語る彼の声が優しくて、ずっと想っていてくれるのに感謝したくなる。上手く音に出来なくて喉に詰まる言葉の代わりに、手を伸ばして彼の頬をそっとなぞり、愛おしいものの輪郭を指と掌で確かめる。
「僕はずっと覚えてていつか必ずって思ってたけど、エルが忘れてるんじゃないかとか無いことにするんじゃないかとか考えて不安だったんだ。でも今日、エルも覚えててくれたって解って……嬉しかった、凄く」
ああ、ずっと。ずっとずっと大切で仕方なかった。今までも、これからも。この彼という温度と存在そのものが。
「月くん……」
どうしようもなく嬉しくて愛おしくて抱きしめたくて、だから唇だけでありがとうと言った。月くんは少しだけ目を細めてうんと頷いてくれた。互いに想い合った長い時間が、それだけで全部を伝えてくれる。
ぴったりと額をくっつけあって、見つめる瞳をそろりと閉じて、永久を誓うキスをする。
指を絡ませ身を寄せ合い
「ああ、言いそびれちゃった」
「なんですか?」
触れられる距離で生きていくと約束するから。
「ねえエル、僕のお嫁さんになって」
「――――喜んで」
手と手をとって生きていこう。
今までも、これからも。
ずっと二人で。
end